最近のパリのカフェ:カフェオテック La caféothèque

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パリのカフェは変りつつある。人で溢れるテラス、カウンターに佇む常連客にエスプレッソマシンの激しい音。うるさい、落ち着かない、ギャルソンの態度が悪い、そして何よりコーヒーがまずい。そんな印象を抱いた人も少なくはないだろう。そんな昔ながらのカフェの姿に異議を唱えた新世代のパリジャンたちが、ここ数年、続々と新しいタイプのカフェをオープンさせている。

 

ワインにあれだけこだわる国が、どうしてコーヒーには無頓着なの?そんな想いを抱いた彼らのコーヒーへの情熱が、美味しいものを求める者達に支持されて、新たなコーヒーフリークを生み出している。
こうした店の共通点はスペシャリティ・コーヒー等の上質な豆を選び、パリ市内で焙煎し、抽出方法まで厳選すること。エスプレッソにありがちな強い苦みでごまかさず、豆本来の酸味やフルーティさを大切にし、ブレンドは極力避ける。豆にこだわる日本のカフェを知る私達が、こうしたカフェに足を踏み入れると、どこか懐かしさを覚えるかもしれない。店内を見渡せば日本ブランドの抽出器具が目に入り、ほくそえんでしまうかも。これらのカフェにはクラシックなカフェとは違ったあたたかみや落ち着きがある。気合いを入れるためにエスプレッソを流し込むのではなく、たっぷり時間のある時に贅沢なコーヒーを愛おしみ、心地よい出会いを楽しめる、そんなサードプレイス的なカフェをいくつかご紹介していきたい。

新スタイルのカフェを語る上で欠かせないのが、2005年オープンのすでに老舗的存在のカフェオテック。それまでコーヒー豆はブレンドが基本だったが、パリで初めてシングルオリジンのみを提供した店がここ。セーヌ川に面した店の前からは焙煎されるコーヒー豆のいい香りが漂ってくる。カフェオテックは焙煎所、カフェ、そして上質な産地で作られたコーヒーのテイスティング技術や、コーヒー豆全般に関わる知識、「カフェオロジー」を学べる学校が一体となっている。女主人のグロリアさんは元グアテマラの外交官で、「カフェオロジー」の提唱者。学校では、バリスタ技術も学べ、新世代を担う名バリスタを輩出。

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カフェのカウンターでは常連客が楽しそうにバリスタと会話する。パリで最高峰のバリスタ、イアドさんが淹れるカプチーノは、口に含んだとたんに弾力を感じるほど濃厚な泡が特徴的。苦みと酸味のバランスが絶妙で非常に飲みやすい。「この店はね、何ヶ月かに1回来るだけでも顔を覚えてもらえるのよ」と隣の女性が嬉しそうに教えてくれる。たまたまその隣でコーヒーを飲んでいた女性も腕利きのバリスタだそうで、コーヒー業界の若手に強く支持されているリラックスした雰囲気の店。エスプレッソ(3€)、フィルターコーヒー(4€)、カプチーノ(5€)、カフェ・ラテ(5,8€)、フラット・ホワイト(5,5€)の他、伝統的なカフェではまだ珍しいアイスコーヒーも。シングルオリジンのみで、3種類の豆が選べる。豆の販売も行っている。パリ市庁舎、オテル・ド・ヴィルからすぐ。

カフェオテック La Caféothèque

住所:52 Rue de l’Hôtel de ville, 75004 Paris
電話:01 53 01 83 84
メトロ:7番線 Pont Marie
営業時間:月曜~土曜 10時〜19時 日曜 12時〜19時

 

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