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アルザス地方のワイン生産者  ジャン・ゲレール Vins Jean Geiler

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By Miki Iida on 14 avril 2014 アルザス

アルザス地方、インゲルシュハイムのカーヴ・ジャン・ゲレールは1926年創業のコーペラティブ。コーペラティブというのは共同組合で、ブドウ農家が共同 で醸造設備を購入し、収穫したブドウを品種ごとにまとめて醸造を行う仕組み。計390ヘクタールもの畑を所有するこちらのカーヴはグラン・クリュ(特別 級)の畑も10カ所所有。AOCアルザスからスパークリングワインのクレマン・ダルザス、貴腐ブドウを使ったワインまで、様々な種類のワインを造る。コー ペラティブはブドウを搾る時点で多くの農家のブドウが混ざるため、きちんとした品質管理が欠かせない。ジャン・ゲレールには190人程ブドウ農家がおり、 農家自身のモチベーションをいかに上げるかが鍵となる。専務取締役のパスカルさんは栽培方法についても相談にのり、時には旅行も一緒に行く。「最近ではブ ドウが醸造所に運ばれる際、詳しい品質チェックをしています。異なる品種ごとに写真を撮って、コンピューターで色や痛み具合などを分析し、AからDまで4 段階にランク分けをするんです。A品質だと一番高く支払います。その後ランクごとに分けて醸造し、出来上がったワインを農家と一緒にブラインドテイスティ ングします。そうすると皆一目瞭然でどれが美味しいかわかるんです。」とパスカルさん。「これは誰のブドウがどうと優劣をつけるためでなく、どのランクの ブドウで造ると味わいがどう変るのか、ではどうすればより良いブドウを造れるのか、とモチベーションを上げるための仕組みなんですよ。」

geiler

醸造所に運び込まれたブドウは撮影された後、すぐプレスにかけられる。「ここには9台のプレス機があり、白ブドウをゆっくりと搾った後は容器ごと一晩保管 します。フロタシオンといって、上がってくる不純物を少量のゼラチンでほんのり固め、その下にある綺麗なジュース部分のみをチューブで別の容器に移すんで す。こうすると不純物をきれいに取り除けるんです。」と醸造長のピエールさん。15℃~20℃で醗酵させた後は「シュール・リー」といって冬の間澱ととも に寝かせる方法をとる。「冬には澱の層が10cm程の厚さになります。ブドウに悪い部分がないからこそ、自信を持って澱とともに寝かせることができるんで す。」そうすることでより香り豊かでフレッシュ感溢れるワインが誕生するという。

 ジャン・ゲレールの特徴はシュール・リーだけではない。輸出マネージャーのヴァレリーさんが、人の背丈の2倍 ほどある大樽を見せてくれる。「これは1880年代の木製の大樽で、今でもピノ・グリが入っています。35,400リットルもあり、何年か前にこの大樽を 移動させる時、巨大なクレーンを使ったりしてね、フランス中のテレビ局が中継にやってきたんですよ。」同社が所有する「キュンヌ Khehn」というド メーヌも多くのワインを大樽で醗酵、熟成させている。醗酵途中の大樽からはチョロチョロ、ゴポゴポという楽しげな音が絶え間なく聞こえてくる。「もう 100年以上前の樽だから木の香りがワインに移ることはないんです。」

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木製の巨大な大樽は現在でも稼働中

最後に瓶詰め過程を見学。「ここは1時間に9千本のワインを瓶詰めできるんです。今はクレマンの瓶詰め中。」とパスカルさん。大量の瓶がコンベアーの上 をガタガタ移動し、ほんの数分で美しくパッケージングされていく。クレマン・ダルザスはシャンパーニュと同じく瓶内二次醗酵させるスパークリングワイン。 ワインを澱とともに瓶詰めしてから約15ヶ月寝かせ、最後に澱抜きが待っている。「栓を開けると中にある炭酸ガスの圧がかかって茶色い澱が一気に飛び出し ます。奥に茶色いのが飛んでいるのがわかるでしょう?」思ったより多くの液体がバッと飛び出し、それを補填する意味も含め、最後に門出のリキュールを加 え、コルクの栓が打ちつけられる。あっと言う間にコルクの栓には針金が巻き付けられ、気付くと6本入りの白箱に入ってパッケージングされている。こうして 年に90万本生産されているというジャン・ゲレールのクレマン・ダルザス、さて、そのお味のほどは?

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vins-geiler

すでに2014年に2つも賞を受賞しているという「クレマン・ダルザス ブリュット、ブラン・ド・ブラン CREMANT d’ALSACE Brut Blanc de Blancs」。非常に香り高く酸がしっかりしているが、フランスのクレマンにありがちなキツさがなく、口当たりがとても上品。舌を心地よくさわやかにし てくれ、余韻も美しい。食前酒としてだけでなく、食事と合わせるのにもよさそうだ。
また、日本の普段の食事と合わせるなら「アルザス・ピノ・ブラン2013 レゼルブ・パルティキュリエール ALSACE PINOT BLANC 2013 Réserve Particulière」をおすすめしたい。ピノ・ブランもアルザスで多く栽培されている品種で、これはメロンのような香りがする。繊細で飲みやすく、 和食に合わせやすいだろう。

日本料理に合わせるなら「クレマン・ダルザス ブリュット キュヴェ 1926 Crémant d’Alsace Brut Cuvée ‘1926’ 」もおすすめだ。和食といえばシャンパーニュと言われがちだが、このクレマン・ダルザスは「天ぷらにもよい」との言葉通り、クレマンのほんのり香ばしい香 りと炊きたてのご飯との相性抜群。魚料理とのマリアージュにも楽しめる。シャンパーニュよりも和の食卓に違和感なくすっと馴染む。食前酒としてよりも是非 マリアージュを試してほしい1本だ。

 最後にリースリングのイメージとはひと味違う、グラン・クリュのリースリン グ。「アルザス・グラン・クリュ・ウィネック・シュロスベルグ・リースリング 2012 Alsace Grand Cru Wineck-Schlossberg Riesling 2012」は、ほんのりとカモミールのような香りで、やわらかさを感じるワイン。複雑で豊かな味わいがあり、カボスのような味わいもある。後味も心地よ く、豆腐など、繊細な日本料理に合わせやすいだろう。グラン・クリュのこの品質で約13€というのだから、ありがたいという他ない。和の食卓に是非合わせ てほしいジャン・ゲレールの白ワイン。「クレマン・ダルザス ブリュット、ブラン・ド・ブラン」と「アルザス・ピノ・ブラン2013」等は11月末から日 本に輸出される予定。

vins-geiler

また、11月14日~24日には舞浜のヒルトン東京ベイで「ボナペティ!アルザスグルメナイト」が開催される。 そこでは「クレマン・ダルザス ブリュット、ブラン・ド・ブラン」や「グラン・クリュ・ウィネック・シュロスベルグ・リースリング」がタルト・フランベな どのアルザス料理とともに味わえる。

Alsace_geiler_salle

http://www.geiler.fr

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