Browsing: ビストロ

 パリで雰囲気がいい本物のビストロに出会いたいなら、訪れるべきはルビーです。  ワインにこだわる店の名前は、ボジョレー地方のワインに使う黒ブドウ、ガメイのルビー色に由来しています。パリ1区にあるこの古いビストロは、長いことパリのビストロの血肉となっていた「クリュ・デュ・ボジョレー」と呼ばれる上質なボジョレーを今でも守り続けているのです。店の前に置かれた樽の周りでは、パリジャン達がアペリティフを気楽に楽しみます。  ルビーは本物のビストロの伝統を守り続ける、まさに模範的といえる店。特にパリ1区の、高級店が並び、観光客向けのレストランが多く集まるサン・トノレ通り界隈で非常に重宝するビストロです。常連達は、カウンターで素晴らしい白ワインと生ハムやサラミの盛り合わせ(10€〜)をつまみつつ、隣り合った人たちとの会話を楽しむためにこの店にやって来るのです。特にランチタイムは界隈で抜群のコストパフォーマンスを誇るルビーは沢山の人たちで賑わいます。  カウンターでは、ジャン・フィリップ氏が非常に繊細な白ワインや赤ワインを紹介してくれるでしょう。ルビーは、ワインを自分たちの手で瓶詰めしているパリでも残り少ないビストロの1つ。店の主人はボジョレーを樽買いし、彼自身で瓶詰めするのです。  この店には、ビストロの伝統的料理の見本のようなメニューが存在しています。前菜はポワロー・ヴィネグレット(6€)、フランス産有機エスカルゴ(6個で8€)ウフ・マヨネーズ(5.5€)オーベルニュ地方の青カビチーズとアンディーブのサラダなど。もちろんフォワグラ(15€)も忘れるわけにはいきません。肉好きの方には牛リブロース(22€)または牛生肉のタルタルステーキ(14.5€)も。典型的なビストロ名物、ポルト酒風味の子牛の腎臓(18€)も是非お試しを。オーベルニュ地方のチーズが入ったチーズの盛り合わせ、デザートにはタルト・タタンがオススメです。…

オ・メトロはモンパルナス付近にある、大きな美しいビストロです。このブラッスリーは何年も前からあり、この界隈で非常にコストパフォーマンスの高いお店として、近隣の住民によく知られています。 1996年からビストロの主人を務めるのはヌフさんです。彼は質の良さに対する、信仰ともいえるこだわりを持っています。ブルゴーニュ地方出身で、料理の修行を始めた店がブルゴーニュの三ツ星レストランだった彼にとって、それはごく当然のこと。オ・メトロではオーブンや電子レンジで調理済食品を温めることはありません。フライドポテトも自家製です。牛肉はほとんどサレール牛を使用。厨房では何年も前からオ・メトロでシェフを務めるパトリスさんが、毎日異なるおすすめ料理をしっかりと準備しています。料理はテット・ド・ヴォー、ブルゴーニュ風の牛赤ワイン煮込み、牛肉と人参の煮込みなど、まさにビストロの伝統的料理。ランチの日替わり料理は10.7ユーロで、バジル風味の鶏の串焼きなどが楽しめます。 牛生肉のタルタル・ステーキ(15.5ユーロ)は是非味わいたいメニューで、注文が入ってから準備しています。ボリュームたっぷりでなめらかな口あたりの、バスク地方のルイ・オスピタルのブーダン・ノワール(16.5ユーロ)もおすすめの一品。豊富なメニューの中には、柔らかくてとってもジューシーな、スリー・ダニョーのアリゴ添えもあります。これはボルドー地方、ペサック・レオニャンのシャトー・ラトゥール・マルチヤックのワインと合わせるのに理想的。 この店はワインも丁寧に扱います。お客さんに開けられるのを待つワインの瓶は、ワイン専用の棚でしっかり温度管理されています。もちろん「ビストロ・ボジョレー」としてセレクトされたこの店にはムーラン・ナ・ヴァンやサン・タムール(26ユーロ)のようなボジョレーのクリュのセレクションも。愉快で楽しいひとときを過ごすのにもってこいの、ビストロらしいワインです。 オー・メトロAu…

 ブルゴーニュ風赤ワイン煮込みは、ブルゴーニュの郷土料理。この名前は、この料理に含まれている2つのブルゴーニュ産の材料、牛肉とワインに由来しています。ブルゴーニュ地方は、シャロレ牛のように上質の牧畜と、コート・ド・ボーヌやニュイ・サン・ジョルジュのような質の高いワイン畑で知られています。  赤ワイン煮込みの火加減はごく弱火。牛肉を切ったものを、大きな鍋で少なくとも3時間、にんじんや小さなタマネギ、ベーコンの脂身を細かくしたものや、タイムやローリエと一緒に煮込みます。それから牛赤ワイン煮込みは再び加熱されてより一層美味しくなるのです。クラシックで簡単な、とても滋養味たっぷりのメニュー。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]

鴨の胸肉の燻製(マグレ・ド・キャナール)は、フランス南西地方の名物料理。 鴨のサラダの場合、鴨肉は薄切りにされ、サラダ菜、トマト、そら豆を添えて提供されます。これはビストロの主人にとってはとても便利な一品。というのも、鴨の胸肉の燻製は、真空パックに入っていて、お客さんから注文が入るとすぐに準備できるから。ソースは一般的に、オリーブオイルと、フランボワーズの酢またはオレンジの酢でできています。

料理やガストロノミーの分野でさえ、フランス人は指標を見失うことがあるようだ。フランスでは調理済食品を卸業者から購入し、温めなおして提供する飲食店が増えている。そのため、フランス政府はメニューに自家製と表示する際、偽装しないことを義務づけた。この法律は完璧とまでは言えないが、来店した者はメニューに「フェ・メゾン(自家製)」の鍋マークが表示されていることで、それが料理人によって調理されたものだとわかる仕組みになっている。他のラベリングとして、シェフ達の仕事がきちんとしたものと評価されると与えられる、「メートル・レストラトゥール」という呼称がある。それ以降、彼らは自分の店のメニューは全て自家製だと言い張ることもできるのだ。 アラン・デュカスやヤニック・アルノのような偉大なシェフたちは、自らラベリングを創ることを選び、新たに「レストラン・ド・カリテ(質の高いレストラン)」というラベルを立ち上げた。とはいえ、またしてもラベルが増えるのは、フランスのガストロノミーを一層ややこしくするとは言えないだろうか。それに加え、彼らは自分たちと提携している生産者を認定する「アルティザン・ド・カリテ(質の高い職人)」というマークも創ったのだ。これでレストランの扉にますます多くのシールが貼られることになるが、それが消費者にとってわかりやすいとは言えないだろう。 偉大なシェフ達が質の良い生産物を大事にするとはいえ、彼らは巨大農産物企業にいつも立ち向かうわけではなく、共に仕事をすることさえある。フォワグラ、コーン、ブドウ畑に、遺伝子組み換え大豆で育った家畜など、小規模生産者の傍らには、自然を痛めつける大規模農業が存在する。フランスの農薬使用率は世界第3位となっている。その結果、蜂達が不気味な減少を続けている。フランス人は美しい風景と自然と美食文化とを上手く結びつけていないようだ。大規模集約型農業の問題については、残念ながら偉大なシェフ達からの声はあまり聞こえない。

ビストロのオ一ナ一の中には、時には本物のワイン鑑定人がいるものだ。 2003年の最優秀ビストロ賞を獲得者した、オ・プチ・シャヴィニョルのオ一ナ一のベルナ一ル・ロック・ブ一ジェ氏もその一人。彼の店は、17区でも特に優れたワインビストロ。 ベルナ一ル・ロック・ブ一ジェ氏は、フランス各地の見事なワインを、我々に紹介してくれる。彼は、アルザス地方の遅摘みワインとか、フォ一ジェルの規格外のものといった具合に、ワインにうるさいファンの要求にもこと細かく対応してくれる。もし、少しお金に余裕があれば、是非彼にワインの選択を任せることをお勧めしたい。 ロック・ブ一ジェ氏は我々に日常茶飯の悩み事を忘れさせてしまうような、ミッシェル・マラ一本人のサイン入り1999年のコット・ド・ニュイ・ヴィラ一ジュを出してくれるだろう。彼はまた魅惑的なアルザス地方のピノ・ノワールを持っている。 ロック・ブ一ジェ氏は、我々を迷わすことなく、ワインについて話す術を心得ている。彼のもと来るおおぜいのワイン生産者との会話の中に、彼の奥深いワインの知識を感じることが出来る。…