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 レーモン・コスト氏はパリのカフェのギャルソンの、今日に残るシンボルともいえる人物。かつてカフェでは、全てのギャルソンは同じ制服を着用していました。彼らにとっての黄金律、それはお客さんにサービスし、気配りをすることだったのです。  人を茶化したなヒゲ、オーベルニュ地方の方言と彼の優しさが、給仕長としての人物を形作っています。年が経っても、彼のこの仕事に対する誠実さは変わりません。彼の名刺には両面に「ギャルソン」と書かれているのです。表面はパリのドゥ・マゴ用に、そして裏面は東京の仲間達用につくられた名刺です。  カフェのギャルソンになるまで  アヴェイロン地方の9人兄弟の長男だったレーモン・コストをドゥ・マゴの象徴、そして特に日本への大使として宿命づけていたものは何一つありません。彼は家族の農場にとどまるよりは、とパリへ来ることを選んだのです。アヴェイロンのコスト家の近くに土地を持つ、現在のウェプレールの主人であるミシェル・ベシエール氏が、レーモンがパリに到着した時に迎えに来てくれた人物でした。レーモン・コストはウェプレールでカフェの仕事における全ての役割を学んでいったのです。その後彼はドゥ・マゴの現在の主人、ルネ・マティヴァに呼び寄せられるまで、カフェ・ド・ラ・ペで働きました。「私はマティヴァ氏に雇われた最後の人物なんです。ここでは今でも30人ものギャルソンが働いています。」 ドゥ・マゴ東京の大使として…

1930年代からパリの名物となっていた、カフェのギャルソン達のすばやさと バランス感覚を競い合うギャルソンレースは、2000年を最後に10年ほど 中止されていたそうです。かつてのギャルソンレースは、パリや近郊の カフェで働くギャルソンたちが、白と黒の制服を着て、約8キロの道のりを トレー片手に颯爽と走るというものでした。トレーの上には飲み物のビンが…