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日本ではブルゴーニュワインに愛着のある人が多いとはいえ、世界でフランスワインを象徴する産地といえばやはりボルドーだ。アメリカ人や中国人は、整然と手入れされたブドウ畑とシャトーが連なる、ザ・ワイン産地というイメージをボルドーに抱いている。 とはいえボルドーを理解するのは簡単なことではない。というのもボルドーには高名なものからあまり知られていないものまで含め、54ものAOCが存在するからだ。 愛好家たちはボルドーという名の下にこれほど多くのアペラシオンがあることに混乱してしまう。ジロンド川左岸のメドックはいいとして、右岸の細かいAOCまでは手がまわらない。ブラインド・テイスティングで一方がコート・ド・ブールで他方はコート・ド・ブライと簡単に見抜ける人がいるだろうか?ボルドーにはよいワインもあればそうでないものも存在する。非常に高価なものからリーズナブルなものまで値段もピンキリだ。ボルドーワインの評判は、1980年頃からブドウ農家やネゴシアン達に栽培面積拡大の動機を与え、これまで全くブドウを栽培したことがなかった土地にも植えるようになってしまった。90年代初頭に10万haだったAOCボルドー全域のブドウ畑は、2005年には12万3千haにまで拡大。その後は小さな生産者では維持していくのが厳しくなり、ブドウの樹を引き抜くことに。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]…