チョコレート博物館、シテ・デュ・ショコラ・ヴァローナ La Cité du Chocolat Valrhona

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コート・デュ・ローヌの高級ワイン産地、エルミタージュは、実はフランスが誇る高級チョコの名産地としても知られている。なぜエルミタージュでチョコレート?それはヴァローナの創始者がこの街在住だったという偶然からだ。ヴァローナは、1922年の創業以来、世界のトップ・ショコラティエたちに最高品質の原料チョコレートを提供し続けるチョコレートメーカーだ。プロ御用達とはいえ、パリのスーパーでもあまり目にする機会のないヴァローナのショコラ。一般の人にもチョコレートの奥深い世界を知ってもらうため、2013年、タン・デルミタージュの街にチョコレート博物館、シテ・デュ・ショコラ・ヴァローナがオープンした。

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img_4020フランスの博物館学を駆使してできたシテ・デュ・ショコラは五感を使って、体感的にチョコについて学べる場所だ。入場すると早速ダークチョコからミルクチョコまで、様々な種類のチョコを味わい、風味の違いを舌で学べるブースが現れる。奥にあるカカオのプランテーションが再現された空間では、カカオの育ち方や収穫方法について事細かに学んでいける。カカオの花のうち、実をつけるのは200〜300個に1つの確率で、収穫されたカカオの実には15〜40個の豆が入っている。その50個の豆を使ってようやく1つの板チョコができるというから、本物のショコラが高級なもの頷ける。

 

 

バージョン 2

img_4023特に素晴らしいのは、チョコレートの製造工程が学べるブース。収穫されたカカオ豆は現地で発酵、自然乾燥された後、フランスへ輸出される。その後ショコラに至るまでの工程を体感的に学べるのがここだ。カカオ豆は高温で焙煎され、粉砕されて中身と皮を分離され、と工程が1つ1つ目の前で実演されているだけでなく、ほとんどの工程で試食できるというアイデアが秀逸なのだ。粉砕されたカカオといったらまるで木片を食べているかのようだし、砂糖を加える前の段階のショコラは正露丸を彷彿させる苦さでつい顔をしかめてしまう。そう思うのは一人だけではないようで、その下にはきちんとゴミ箱が設置されている。そして少しずつ砂糖やミルクなどを加える中で、ああこれだ、と思える味になっていき、気付けばゴミ箱は消えている。この工程を味わうと、あのカカオをうっとりする味わいのショコラに変身させてしまえるヴァローナや、カカオがお菓子になると気づいた先人たちの偉大さが痛感でき、ショコラというものの有り難みがよくわかる。

img_39992階にはヴァローナについての歴史や、ショコラを使用するフランスのパティスリーやパンについての体感的な展示がある。ヴァローナの講師によるショコラを使ったお菓子作りのアトリエも数種類開催されているので、訪問前に開催時間をチェックして参加するのがおすすめだ。また、ほぼ全てのメニューにショコラを使ったカフェテリアもあり、パルマンティエやサラダ、デザート等に、ヴァローナのショコラが使われている。入館者専用なので、シテ・デュ・ショコラ来訪の際にはお腹を空かせて来てほしい。

 

 

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見学終了後には、これでもかという程の種類が集まるギフト・ショップが待っている。カカオの配合率に応じて味わいが異なる一口サイズのショコラや板チョコ、ドラジェなど、選ぶのに苦労することだろう。こちらも相当試食できるので、まずは自分好みのカカオ配合比率がどれくらいかをしっかりと理解してから購入するといい。シテ・デュ・ショコラでは満腹になるほど溢れるヴァローナのショコラだが、ここを一歩出てしまうとパリでもなかなか出会えず、日本に帰るとなおさらだ。ショコラ好きなら是非アトリエの予約を入れて、ゆっくりと時間をかけて訪れてみてほしい。

La Cité du Chocolat Valrhona ラ・シテ・デュ・ショコラ・ヴァローナ
開館時間:年中無休 月〜土曜日 9時〜19時、日・祝日 10時〜18時半
料金:大人:12時前まで 9ユーロ、12時以降 10.5ユーロ
子供(5歳〜13歳):12時前まで 7.5ユーロ、12時以降 8.5ユーロ
住所:12 Avenue du Président Roosevelt 26600 Tain l’Hermitage
電話:04 75 09 27 27
アクセス:パリからTGV、Valence Sud Rhône-Alpes 駅から徒歩20分
またはTERでTain l’Hermitage 駅下車 徒歩10分
タン・デルミタージュはエルミタージュワインのお膝元でもあるので、ワインの試飲にも最適だ。

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