Browsing: フランスチーズ

マロワールは、濃いめのオレンジ色で、見た目が滑らかでつややかなチーズ。柔らかい生地で、牛の乳からできたこのチーズは、ベルギー国境近くにあるマロワール村の修道院で誕生しました。  あまりに強い匂いにぎょっとしてしまうかもしれませんが、マロワールはフランスのチーズの中でも特に記憶に残る味わい。このチーズを美味しいパンと味わうと最高なんですが、温めてとろりとさせたのを、パンにしっかりと塗ってタルテーィヌにするのもおすすめ。もちろん、有名なタルト・オ・マロワルも味わってみてください。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]  フランス北部出身の主人がいるビストロでは、牛肉の厚切りステーキやリブロースに、よくマロワル・ソースが添えられています。このチーズは、ブルゴーニュワインの搾りかすでつくったマールというブランデーやシャンパーニュ、また香りの強い白ワインとともに味わうのがおすすめ。…

 伝統的なカマンベールチーズはノルマンディ牛の生乳で作られていて、脂肪分たっぷりで、プロチドとビタミンが豊富に含まれています。 カマンベールの製造には約3週間かかります。カマンベールは今でも、薄い木を削ってできた箱に入って販売されています。200年前から生産されているカマンベールは、ノルマンディで最も有名なチーズで、世界各国で売られています。1983年からは、製造方法が フランス政府によって厳しく制限され、AOC品質表示を獲得した土地味豊な製品の1つとして認められるようになりました。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]

世界的に有名なロカマドゥーという宗教都市で作られているチーズ。サンジャック・ド・コンポステルの道中にあるロカマドゥーは、いつでも沢山の巡礼者を引き寄せていて、彼らがこの小さなチーズの名前を有名にしてくれたのです。ロカマドゥーは1995年にAOC品質表示を獲得しました。このヤギのチーズはアキテーヌ地方、特にケルシーという地域で生産されています。  ロカマドゥーは、ヤギの全乳だけを使って作られた、35gの小さなチーズ。このチーズは貯蔵庫で最低6日熟成されます。白く、滑らかでクリーミーな生地が、クリームやバター、ヘーゼルナッツの繊細な香りと、ほんのり香るシェーブルの香りとともに特徴的。この香りは、時が経ち、チーズが乾いていくにつれて強くなっていきます。  このチーズを味わうのに最適な季節は、4月から9月。美しい季節のパリのビストロでは、熱いトーストの上にサラダになった状態で登場することが多いです。

オッソー・イラティは、バスク地方とベアルヌ地方の羊の乳で作った伝統的なチーズ。このチーズは大抵が職人もののチーズで、山荘のようなところでつくられています。オッソー・イラティはピレネー地方でAOC品質表示を獲得した唯一のチーズ。今でも150以上の農場の生産者、それから12くらいの酪農家がいます。  このチーズは、羊の全乳をそのまま圧縮して作ります。熟成には6~8ヶ月かかります。オッソー・イラティに、きめ細かく、こくがあって味わい深く、軽くヘーゼルナッツの香りがします。  このチーズは1日中どんな時でも食べられます。スペインのようにアペリティフの時間、食後に、食事と食事の間に、又は軽食に使っても。黒いさくらんぼのジャムと一緒に味わうのが何よりおすすめです。

カニュの脳みそ マション地方の象徴的な料理「カニュの脳みそ」は、生クリームと酢、 オリーブオイル、ニンニクとあさつき、パセリと、みじん切りにした エシャロットを混ぜたフロマージュ・ブラン。全てのアロマを引き出すには 準備に少し時間がかかります。これはフレッシュな状態で、パンか…

9月16日、パリのフロマージュリー・ヒサダにて、ロックフォールチーズとコンフィ、日本のお酒とのマリアージュを楽しむ会が開催された。150年以上の歴史を誇る「ソシエテ」社の3種のロックフォールにそれぞれ合った果物のコンフィ、日本産のお酒やワインを合わせるというものだ。 ロックフォールというと高級で特別なイメージを持たれがちだが、実際には同社のチーズはスーパーで2€台から手に入り、エスプレッソ1杯の値段とさほど変らない。だからこそ、既成概念を打ち破り、より親しみやすく、日常的に味わってほしいとの想いで同社はコーヒーやウィスキーなどとの様々なマリアージュを企画。この秋からはフランスで、エピキュリアン社が作る「フランボワーズとカイエンペッパー風味のパプリカのコンフィ」と、同社の強めのロックフォール「タンプリエール」とのマリアージュを楽しむセットを販売開始。エピキュリアン社はロックフォールの産地付近に位置し、新鮮なフルーツを使い、様々なジャム(コンフィチュール)や、チーズと合わせる甘さ控えめのコンフィを生産する家族経営の会社。会場となったフロマージュリー・ヒサダはパレ・ロワイヤルの隣に位置する日本人オーナーのチーズの専門店で、両社の商品を取り扱う。この日はHISADA FRANCE社長の久田恵理さん自ら日本酒や山梨産ワインとロックフォールとのマリアージュを提案した。   [pro_ad_display_adzone…

ジュラ山脈で作られるコンテチーズは、フランスのモンベリヤール牛か シメンタル牛の生乳からしか作られません。中世以来、1つの大きなチーズを つくるのに、平均450リットルもの生乳が必要だと言われています。  ハードタイプのコンテチーズはフルーティな香りが特徴です。コンテは最低でも 4ヶ月、場合によっては18ヶ月から24ヶ月の熟成が必要ともいわれています。…

トム・ド・サヴォワは、サヴォワ地方で最も古くから生産されているチーズ。これは渓谷のあるところではどこでも生産されていると言える程。この生産は純粋に家庭的で、バターの製造時に残ったクリームを分離した牛乳を利用する目的で作られました。そのため、現在に比べるとあっさりとして脂肪分の少ないチーズでした。というのも、今では味わいをよりよくするために、脂肪分を増やすようにしたからです。プレスされた生地のチーズで、熱は加ません。色は白から薄い黄色で、皮は灰色。直径20センチ弱です。冬に生産されるこのチーズは、タリヌ種やアボンダンス種、モンベリヤード種などの牛乳を使用します。熟成期間は最低1ヶ月、最大でも3ヶ月。あまりに多様な種類があるので、トム・ド・サヴォワはAOPを名乗ることはできませんでしたが、1996年に地理的保護表示のIGPを獲得できました。弟分のトム・デ・ボージュと間違えないようにして下さい。 トム・デ・ボージュ AOP La Tome des Bauges…

サヴォワ地方を代表するチーズ、ルブロションは、13世紀にアラヴィ山塊で誕生した、牛の2度目の搾乳でできたチーズ。当時の生産者たちは牧草地を借りており、僧侶や貴族に現物で、つまり彼ら牛乳の出来高に応じて支払いをしてました。徴収される乳の量をへらすため、農家たちは地主の目の前で1回目の搾乳を行い、彼らが帰ると2度目の搾乳を行いました。農家が保存した乳はとてもクリーミーですぐにチーズになりました。アンシャン・レジームの没落の頃、ルロブションの存在が明かされました。  全乳の生乳で作ったルブロションは、1958年からAOC品質表示を獲得。このチーズは約50グラム、直径14センチの円型で、厚さは4センチ。中は白く、皮は黄色がかったオレンジ色で、小さな白い泡で覆われています。これはアボンダンス種、タリヌ種、モンベリヤード種の牛乳からできています。2−3週間熟成されてから、エゾマツの小さな板で包み、湿気を調整します。チーズ農場で生産されたルブロションは緑の目印が特徴的で、赤い目印のものはフルーティに香ります。年間約2500トンのルブロションが生産されています。 料理としては、ルブショナードとタルティフレットが有名です。ルブショナードはルブロションを使ったジャガイモのグラタンで、生ハムやサラミと一緒にいただきます。タルティフレットは、ルブルションとタマネギ、ハムを使ったジャガイモのグラタンのこと。タルティフレットは伝統的な料理のように見えますが、実際はそうでもありません。これは販売促進のために、1980年代にルブションの専門家組合によって考案されたのです。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]

ボーフォールは、タリヌ種とアボンダンス種の牛乳でできたチーズで、54度で加熱します。直径35~75センチ、高さ11~16の臼型です。重さは20~70キロ。1つの臼型チーズを作るために、大量の牛乳が必要です。小さな1つの群れが1回の搾乳ごとに生産できるのは、1~2つのチーズだけ。 ボーフォールは、ヴァシュラン・チーズという1世紀~中世まで作られていた、ローマ人がもたらしたチーズと、ブロヴィルという、修道士たちが作っていたグリュィエールのようなチーズを受け継いでいます。ボーフォルタン渓谷に由来するボーフォールという名前がこのチーズについたのは1865年のこと。ブリア・サヴァランが「グリュイエールチーズの王子」と呼んだ品質にも関わらず、20世紀には生産はすぐに衰えていきました。山で生産される牛乳も平野部と同じ値段しか払われないし、労働力はより高くつき、人々の離村も重大でした。1968年に獲得されたAOPは、この生産を保持していく助けとなりました。20世紀はじめには500トンだった生産も、今では4000トンに増えています。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″] 3種のボーフォール…