Browsing: マティス展

2024年2月14日から5月27日まで、東京 六本木の国立新美術館にて「マティス 自由なフォルム」が開催されている。この展覧会は、ニース市マティス美術館が全面協力して開催しており、ニースに移住後のマティス後期の作品だけでなく、初期の作品、彫刻、舞台芸術作品、切り紙絵など約150点が一堂に会し、アンリ・マティスの多面性を存分に味わえる。 マティスがニースを拠点にし始めたのは40代後半からで、滞在先のホテルの部屋の装飾をカンヴァスの上でより華美に見立て、カラフルでオリエンタルな情緒溢れる部屋で女性が横たわるオダリスクの絵画を数多く制作していった。 フランス本国よりもアメリカやロシアで注目されていたマティスは、その後アメリカからの依頼を受けて「ダンス」の制作に取り組み、自分の背丈を遥かに超える巨大なスケールの絵画に取り組む中で、従来の筆と絵の具という手法に限界を感じ、まず紙に色をつけてからハサミで切って構成を考えるという切り紙絵の手法を生み出していく。…