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2026年はモネの没後100年ということでフランスが盛り上がっているのをご存知だろうか?日本でも来年は上野の西洋美術館、アーティゾン美術館、箱根のPOLA美術館などでモネを主題にした展覧会が開催されるが、本家本元のフランスでは100以上のイベントが目白押し。 印象派の画家の中で最も有名であり、印象派の名前の元となる「印象・日の出」を描いたモネは1840年にパリで生まれ、100年前の1926年にジベルニーで亡くなった。モネは生涯で2000点ほどの絵画を描き、彼の作品が圧倒的に多いのはもちろんパリだ。パリのマルモッタン美術館は高級住宅街にひっそりと佇む小さな美術館だが、ここはモネ家が死後に作品を寄贈してできた美術館であり、モネの作品所持数はなんと世界最大。もちろんオルセー美術館と、第一次世界大戦中に描いた「睡蓮」で有名なオランジェリー美術館でもモネの展覧会が開催される。 とはいえモネは小さい頃からノルマンディに住み、ジベルニーでは40年暮らしていたため、モネの拠点はパリとノルマンディだったといえるだろう。そのため2026年はノルマンディでモネ関連のイベントが多数開催される。見どころとしてはノルマンディの交通拠点、ル・アーブルにあるアンドレ・マルロー現代美術館。こちらは「ル・アーブルのモネ」と題してモネが若き日を過ごしたノルマンディ時代、1845年〜1874年に焦点をあて、若い時代に有名になった風刺画や、師匠のウジェーヌ・ブーダンの影響を受けて描いた絵、海のシリーズなど約80点が展示される。美術館は駅からは離れているが、モネが「印象・日の出」を描いた場所からすぐそばにある。 ジベルニーは転々とした生活をしていたモネがついに家を所有し、自分好みに庭を仕立てていった終の住処とアトリエであり、今でもモネが住んでいるかのような空気感がある。見どころの黄色いダイニングルームには彼がコレクションしていた浮世絵が飾られている。美食家でも食いしん坊でもあったモネは、食に対するこだわりや情熱には並々ならぬものがあり、テーブルはきちんとセットされ、クリスタルのグラスに銀食器がデフォルトだった。家族は決められた時間に合わせてきちんと食事するのが常であり、皆がそれを尊重していた。ちなみにモネの朝食時間は6時で、白ワインにアンドゥイエットがお決まりだったというから驚きだ。モネのお気に入りのメインは舌ビラメのフィレンツェ風。サラダにキンセンカを加えて味を整えるのはいつもモネの役割だった。 ジベルニーのモネの家の近くには「ジベルニー 印象派美術館」があり、主な展示内容は現代的な視点で読み解く印象派だが、2026年は「睡蓮の前にモネが見つけたジベルニー」と題して、ジベルニーに到着したばかりの頃の、ひなげし(コクリコ)などの絵を展示する。…