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 革新的で深みのあるステファン・ジュゴ氏の料理に光を当てた記事が2007年の「ニューヨーク・タイムス」に掲載されて以来、この店は国際的に認められた評判の店として知られています。  エレガントな地区のパリ7区に位置する「アミ・ジャン」ですが、この店ではリーズナブルな値段でビストロのエスプリが味わえます。  30ユーロの旬のコースメニューは、ここより3倍値段の高い店と同じだけの値打ちがあります。「アミ・ジャン」は1930年代から続くバスク風のビストロ。壁にはバスク地方名物のエスペレットの唐辛子や、生ハムが吊るされています。イヴ・カンドゥボルド氏の名店「レガラード」で11年間の経験をつんだステファン・ジュゴ氏は、ネオ・ビストロの象徴的存在。  厨房は店内に向かって開かれているので、店内にいると、30代のこの若きシェフが注文にそってリズムよく料理の盛りつけをしたり、帆立貝をグリルする時、また祖母から教わったレシピのウミザリガニをココットに入れて調理してる時に店内の様子をしっかりうかがっているのがよくわかります。  長いこと探求されてきた味わい、例えばクルトンとラードと一緒に添えられる、クリームやムース状で空気感のある野菜もぜひ味わってみてください。…

イヴ・カンドゥボルド氏は、ピレネー・アトランチック地方の出身。未来のシェフが穏やかな少年時代を過したのは、ふるさとの味わいに満ちた家族の農場の中でした。早くも学校にうんざりしてしまった頑固者のイヴ・カンドゥボルド氏は、14歳の時に全てをやめることを決意。  父親が見つけてくれたレストランでの修行中、彼は厳格さと規則正しさを身につけました。2年間の修行で、オムレツとタルトを完璧に作れるように。  16歳の時からは、フランスの職人の腕を競い合うコンクールの出場者として推薦されています。17歳の時、彼はパリで一番美しい料理の世界に身を置きました。  まずはじめに働くことになった「リッツ」で、迷える小さな田舎者だった彼に目をかけてくれたクリスチャン・コンスタンに出会います。4年間、クリスチャンは彼が成長するように見守り、彼に自分の知識を伝えていきました。魚料理で名高い「マレ」の後、イヴ・カンドゥボルドはソース専門のシェフとしての役割が用意されていた「トゥール・ダルジャン」に移ります。しかし、クリスチャン・コンスタンはすぐにイヴを彼のもとに呼び戻します。「ホテル・クリヨン」の状況が悪化していたのです。もう一度この店を立て直そうという彼らの冒険は4年間続くことになりました。  その後、イブ・カンドゥボルド氏は自分の店を持つことを決意。1992年の5月、26歳の時に、若きシェフは、「レガラード」というパリ14区にあるビストロを購入します。その頃起こっていた第一次湾岸戦争は、彼が今後発展させていくべき事業のスタイルを考えなおさせる機会になりました。高級料理はこの陰鬱な時期にあまり支持されなかったのです。…