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フランスワインの話でよく耳にするAOCとは、アペラシオン・ドリジン・コントロレの略。日本では原産地呼称統制と訳されます。AOCは生産地と歴史に深く結びつく製品の特徴を確実に定義づける品質保証制度。AOC表示が許可された特産品は、その土地にとても強く結びき、何世紀も前から作られている製品で、その土地由来の信頼できる素材を使おうと心がけてきた、人々の歴史的営みの証でもあるのです。AOCにはボルドーやブルゴーニュ地方のワイン、ロックフォールやカマンベールチーズのようなものが指定されています。 AOCの概念は1935年にフランスで、ワインやチーズのような食品の原産地を詐称から守るために誕生。例えば、ロシアで作った発泡性ワインを「シャンパーニュ」と名乗らせないようにしたり、カルフォルニアワインを「シャブリ」と名乗らせないようにするためです。 フランスにはAOC獲得済み製品が455品存在します。そのうち364品は、ワインやコニャック等のアルコール、49品はチーズで、42品が果物、野菜、オリーブオイル、お肉や蜂蜜、桃製品や香辛料、飼料、エッセンシャルオイル等、様々な農産物が指定されています。 AOCの概念はEU内でも採用され、AOP(アペラシオン•ドリジン•プロテジェ)という表示になっています。フランスのAOCようにAOPは世界に対してヨーロッパの食品を守る働きをして、例えばイタリアのパルメザンチーズがこれに指定されています。…

ソム湾に面した牧草地は大潮の時には海水に覆われてしまうものの、羊たちの飼育に適しています。海水のせいで、ここで育った植物はとても塩気がきいているのです。この牧草を食べて育った羊達はとても特殊な味わいをもった肉になり、2007年からは塩気のきいた子羊としてAOC表示を許可されました。 [pro_ad_display_adzone id= »1569″]

世界的に有名なロカマドゥーという宗教都市で作られているチーズ。サンジャック・ド・コンポステルの道中にあるロカマドゥーは、いつでも沢山の巡礼者を引き寄せていて、彼らがこの小さなチーズの名前を有名にしてくれたのです。ロカマドゥーは1995年にAOC品質表示を獲得しました。このヤギのチーズはアキテーヌ地方、特にケルシーという地域で生産されています。  ロカマドゥーは、ヤギの全乳だけを使って作られた、35gの小さなチーズ。このチーズは貯蔵庫で最低6日熟成されます。白く、滑らかでクリーミーな生地が、クリームやバター、ヘーゼルナッツの繊細な香りと、ほんのり香るシェーブルの香りとともに特徴的。この香りは、時が経ち、チーズが乾いていくにつれて強くなっていきます。  このチーズを味わうのに最適な季節は、4月から9月。美しい季節のパリのビストロでは、熱いトーストの上にサラダになった状態で登場することが多いです。

オッソー・イラティは、バスク地方とベアルヌ地方の羊の乳で作った伝統的なチーズ。このチーズは大抵が職人もののチーズで、山荘のようなところでつくられています。オッソー・イラティはピレネー地方でAOC品質表示を獲得した唯一のチーズ。今でも150以上の農場の生産者、それから12くらいの酪農家がいます。  このチーズは、羊の全乳をそのまま圧縮して作ります。熟成には6~8ヶ月かかります。オッソー・イラティに、きめ細かく、こくがあって味わい深く、軽くヘーゼルナッツの香りがします。  このチーズは1日中どんな時でも食べられます。スペインのようにアペリティフの時間、食後に、食事と食事の間に、又は軽食に使っても。黒いさくらんぼのジャムと一緒に味わうのが何よりおすすめです。