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ボルドー地方 サン・テミリオンのワイン生産者 シャトー・トロロン・モンド Château Troplong Mondot

 

troplong3シャトー・トロロン・モンドはサン・テミリオンの小高い丘の頂にそびえ立っている。グラン・クリュ・クラッセ(特別級)として格付けされたトロロン・モンドはサン・テミリオンでも一番大きなシャトーの1つで計33ヘクタールを所有。品質向上の目覚ましいシャトーとしても有名だ。シャトーのすぐ隣にあり、サン・テミリオンの街を見下ろす斜面は日当りも水はけも抜群に良く、糖分の凝縮したメルローがすくすく育つ。シャトーの隣にはサン・テミリオンでも名高いレストラン「レ・ベル・ペルドリ」がある。ここではブドウ畑を見下ろすテラス席や豪華なインテリアが目をひく店内で、採れたての野菜を使った料理が味わえる。シャンブル・ドットも併設されたこちらのシャトーはさながらサン・テミリオンの贅沢な観光拠点のよう。モダンで洗練されているのはなにもレストランや外観だけではない。醸造所に足を踏み入れるとピカピカに磨き込まれたステンレスタンクが並ぶ。その奥ではブドウの選果が始まっている。ブドウは機械と何人もの人手を使って選りすぐりの粒だけ使用。

トロロン・モンドでは樽醗酵も行っている。「この樽を使い始めて今年で5年目となります。中には水が通る管が入っていて、温度を一定に保てるようになっています。樽の上は開閉可能になっていてガスを逃がすことができます。手でピジャージュもできるんです。この樽のいい点は少量ずつ分けて醗酵できるから、畑ごとに醗酵させやすい点ですね。」と醸造長。600リットルのこの樽は1つ20万円以上するといい、裕福なシャトーが多いサン・テミリオンの中でも特に恵まれたトロロン・モンドだからこその選択ともいえる。熟成はもちろん樽熟成。しんと深く眠りこけたような樽が並ぶ貯蔵庫の電灯をオンにすると、ロウソクの火のような薄明かりがぼうっと灯る。樽に入ったワインは美しく整然と奥まで並ぶ。2012年の樽は瓶詰めされていない状態で全て購入済だという。トロロン・モンドでは昔からネゴシアンを通して販売しており、広報担当のミリアムさんは「ネゴシアンのいい点は、彼らのお陰で私たちはワイン造りに集中できるということです。自分たちで売ろうとするとワイン造りとは全く別の仕事ができますからね。」と語る。試飲したトロロン・モンド2006は鼻の奥まで熟した黒果実の香りが漂ってくる。甘さを感じ、わりと軽やかで心地よい余韻が長く続く。こちらはメルロー90%、カベルネ・ソービニヨン5%、カベルネ・フラン5%。日本でもエノテカや三国ワイン、ネット通販などで手に入る。

レストランのランチは35ユーロ〜。予約をしないと入りづらいという人気のお店でサン・テミリオン気分を満喫してみては。ブドウ畑のすぐ隣にある優雅なシャンブル・ドットは1泊160ユーロ〜。

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