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ボルドーのワイン生産者 シャトー・ラモット・ド・オー Château LAMOTHE DE HAUX

山道を曲がり、中世のお城のような門をくぐると、一面の深い緑の中、道はどこまでも続いてく。丘の頂上まで行くとようやくシャトーが現れて、シックな女性のアンヌさんと大きな犬が迎えてくれる。シャトー・ラモット・ド・オーは、彼女の両親が購入したシャトーで、今は彼女の子供世代が継いでいる。「1956年に父がここに来て、始めは主にリンゴとか桃を栽培していたの。あんなに美味しいリンゴは食べたことがなかったわ。でも70年にあられが降ってね、果物に傷がついたら売り物にならなくなるでしょう。ちょうどその頃ボルドーでは果物栽培が多すぎて、それをやめてブドウにしたら補助金を出すという制度ができたのよ。それでブドウをメインに変えたのよ。」現在は80ヘクタールを所有し、年間50万本のワインを生産している。フランス国内だけでなく、輸出にも力を入れており、現在85%が輸出されているという。

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貯蔵庫を見せてくれるというので曲がり道を下っていくと、山の中に掘られたカーヴの入り口がある。扉を開けると真っ暗な洞窟のように深い闇が広がっている。こちらは17世紀にできた貯蔵庫で、洞窟自体は11世紀からあったそう。バイキングの侵略が来た時や、大戦中のレジスタンスの逃げ場にもなったという歴史を感じさせる場所だ。かつてこのあたりでは石を掘っていたそうで、このシャトーの下には地下道がいくつもあるそうだ。非常にひんやりとしたカーヴの中は、天井や壁が鍾乳洞のようにでこぼこと黒光りしていてまさにフランスのワイン貯蔵庫といった雰囲気。「ここは本当に静かでワインにとっては理想的な場所。温度は自然と13℃前後に保たれています。ここには赤ワインの樽が200個貯蔵されていて、ワインが蒸発して壁が黒くなるんですよ。」とアンヌさん。

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白の「キュヴェ・ヴァランティーヌ」はソーヴィニヨン・ブランとグリが半々で、豊かな味わいがあり、さわやかでフレッシュな余韻がずっと残る。こちらはオマール海老など、濃厚な味わいのものとよく合いそうだ。樽熟成の赤ワイン、「キュヴェ・ヴァランティーヌ 2010」は非常に飲みやすく、肉料理にもよく合いそう。後味はさっぱりしている。こちらは16.5ユーロ。最後に試飲した、貴重な貴腐ワイン、「シャトー・マノ 2009」はほどよい甘味が口一杯に広がり、すっきりとした後味だ。「貴腐ワインはお金のかかる愛人みたいなものね。全部手でやらないといけないし、でもちょっとしかとれないし。もう趣味の世界みたいなものね」と笑うアンヌさん。辛口白ワインがメインのシャトー・ラモット・ド・オーだが、貴腐ワインもおすすめだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

シャトー・ラモット・ド・オー  Château LAMOTHE DE HAUX

www.chateau-lamothe.com/

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