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暑い季節におすすめ ロワールワイン dégustation de Loire 2014

2014年6月中旬、東京、白金台の八芳苑にてフランス産食品・飲料展示商談会が開催された。併催された来日出展社26社によるフランスワイン試飲展示会では、数多くのロワールワインが待ち構えていた。

ロワール地方は全長1000キロ以上のロワール川流域に有名な古城が点在する地方。美しい城だけでなく、AOCワインのフランス第3の産地としても有名だ。生産するワインは赤、白、ロゼにスパークリング、甘口ワインまで幅広い。広大なロワール地方のブドウ畑はペイ・ナンテ、アンジュー&ソーミュール、トゥレーヌ、中央フランス地区の4つの地域に大別される。

loire-JP2ロワール・プロポリエテのブースで « Muscadet sèvre & maine / Lie, Réserve de Perly 2012 » を試飲。こちらはフレッシュな辛口白ワインで有名なペイ・ナンテ地区のもの。グラスに鼻を近づけると、白い花のような香りが立ちのぼる。キリッと冷えたワインを口に含むとフレッシュな酸味がさっと広がる。それが口の中でやわらかく、ふくよかに変化し、後味にはこくがある。こちらはメロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ)100%。瓶詰めするまで滓とともにワインを熟成させる「シュル・リ」というこの地区に伝統的な熟成方法をとっている。ミュスカデは牡蠣やムール貝などの魚介類とよく合うそうで、「パリにレオンっていうムールのお店があるでしょう?あそこにいったらミュスカデばっかりなのよ」と輸出部長のカテルさん。日本ではさっぱりした白身魚のグリルやアサリの酒蒸しにもよく合いそう。

 

アンジュー&ソーミュール地区でおすすめしたいワインはドメーヌ・ドゥ・フリーヌの、半甘口のロゼワイン、カベルネ・ダンジュー。 »Domaine de FLINES, Cabernet d’anjou 2013″ は美しい桜色。口に含むと日本のさくらんぼのような、ほんのりした甘さで後味はさっぱり。しっかり冷やしてアペリティフとクラッカーなど、暑い夏の気分転換に一役買ってくれそうだ。色も華やかで、前菜やキッシュとも合うのでピクニックにもおすすめしたい。フランスでの消費者価格は4,7€と非常にお買い得。

 

 

 

トゥーレーヌ地区はトゥール市を中心にブドウ畑が広がる地域。シノンやブルグイユなど、カベルネ・フランで造る赤ワインで有名だ。アリアンス・ロワールのブースで一番のおすすめと聞いて試飲させてもらったのはブルグイユ。 »Cornélius 1831″のブルグイユはカベルネ・フラン100%。口当たりがまろやかで、ほんのりとスパイシー、後味がすっきりしていて心地よい。赤ワインらしさをしっかりと保ちながらも繊細で軽やかなので、日本の暑い夏におすすめだ。合わせる料理もどっしりしたステーキというより、青椒肉絲や鶏の照り焼きなどに合うだろう。フランスの小売価格は12€。

最後の中央フランスはソービニヨン・ブラン主体の白ワインで有名な地区。ルイィという地区で造られるドメーヌ・コルデラの »Domaine cordaillat, Les Sables 2013″は通常はまだ瓶詰めされていないものを瓶づめしてきたという。100%ソービニヨン・ブランのこのワインはさわやかな香りが口いっぱいにバッと広がり、非常にすっきりした味わいだ。後味もフレッシュで、日本の蒸し暑い夏に心地よいひとときをもたらしてくれそうだ。塩やオリーブオイル、レモンを使ってさっと焼いた魚料理におすすめのワイン。フランスでの小売価格は9,5€。

日本の蒸し暑い夏にひとときの風を運んでくれるロワールワイン。日本への輸出は輸出量の3%と少ないそうだが、普段着の食卓とのマリアージュに期待したい。紹介したワインは日本での販路を探し中だが、これからの季節、ロワールワインを見かけたら是非手にとってみてほしい。

【問い合わせ先】

AOC ミュスカデ・ド・セーヴル・エ・メーヌ
ロワール・プロポリエテ Loire Propriétés
http://www.loire-proprietes.com

AOC カベルネ・ダンジュー
ドメーヌ・ド・フリーヌ Domaine de FLINES
http://vinsmottron.com

AOC ブルグイユ コルネリウス Cornélius 1831
アリアンス・ロワール ALLIANCE LOIRE
http://www.allianceloire.com

AOC ルイィ ドメーヌ・コルデラ Domaine Cordaillat
http://www.reuilly-cordaillat.com

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