この試飲会には私たちがフランスで出会った3つのシャトーも参加。早速シャトー・ブラウンのアガットさんに再会し、「Château Brown シャトー・ブラウン 2009」の赤を試飲。こちらはカベルネソービニヨン40%、メルロー56%、プティ・ヴェルドー4%。スモーキーな香りが特徴的で、後味がとてもふくよか。厚めのステーキによく合いそうだ。
その向こうにはシャトー・ド・セロンのブースがある。試飲した白ワイン「Château de Cérons シャトー・ド・セロン 2011」は100%セミヨン。ふくよかな味わいがあり、ミネラルを感じる余韻が特徴的。魚介類によく合いそうだ。つい先日まで香港の試飲会に居たという生産者のキャロリーヌさん。「香港のワインフェスティバルでね、Sweet Bordeauxのブースが本当によく頑張ったのよ。その反響のよかったこと!サン・テミリオンのワインに続いて試飲数が多かったのよ。アジアの若い世代に貴腐ワインの需要がちゃんとあるってことがよくわかったわ。」と情熱を込めて語ってくれた。
赤ワインのおすすめは「Château Grand Abord シャトー・グラン・ダボール 2009」。こちらはメルロー大半で、アメリカンチェリーのような色合いがまず美しい。口に含むとタンニンがしっかりあるのに、ふんわりと溶けるように飲みやすい。非常にエレガントで女性的な美しさのある赤ワイン。「女性らしさは大切ですよ。今時ワインを買うのも女性たちですからね。」と生産者のマリー・フランスさん。こちらのシャトーは1720年から続く歴史あるシャトー。「うちのブドウ栽培はアグリキュルチュール・レゾネです。ボルドーでビオだと収穫が難しいけれど、農薬をできるだけ使わず、使う時は的をしぼって、質の良い製品を使います。昔の農薬散布とは全然違うんですよ。」こちらのワインはプリンスホテルに卸しているそうだ。