paris-bistro japon

ボルドー グラーヴ&ペサック・レオニャン ワイン試飲会 Dégustation Grave, Pessac-Leognan

11月6日、美しい日本庭園のすぐ横で、ボルドーワインの試飲会が開催された。東京、八芳園を会場にした、グラーヴとペサック・レオニャンの14の生産者による来日試飲会。約200名のワイン業界関係者たちが、グラス片手に真剣にワインと向き合い、生産者と話していた。

この試飲会には私たちがフランスで出会った3つのシャトーも参加。早速シャトー・ブラウンのアガットさんに再会し、「Château Brown シャトー・ブラウン 2009」の赤を試飲。こちらはカベルネソービニヨン40%、メルロー56%、プティ・ヴェルドー4%。スモーキーな香りが特徴的で、後味がとてもふくよか。厚めのステーキによく合いそうだ。

その向こうにはシャトー・ド・セロンのブースがある。試飲した白ワイン「Château de Cérons シャトー・ド・セロン 2011」は100%セミヨン。ふくよかな味わいがあり、ミネラルを感じる余韻が特徴的。魚介類によく合いそうだ。つい先日まで香港の試飲会に居たという生産者のキャロリーヌさん。「香港のワインフェスティバルでね、Sweet Bordeauxのブースが本当によく頑張ったのよ。その反響のよかったこと!サン・テミリオンのワインに続いて試飲数が多かったのよ。アジアの若い世代に貴腐ワインの需要がちゃんとあるってことがよくわかったわ。」と情熱を込めて語ってくれた。

kresissmann_degust_JPグラーヴのグラン・クリュ、シャトー・ラトゥール・マルチヤックのブースでは、白の「Château Latour-Martillac シャトー・ラトゥール・マルチヤック 2011」を試飲。ほんのりと甘いハチミツの香りがして、口に含んだ瞬間から味が微妙に変化するのがわかる。赤の「シャトー・ラトゥール・マルチヤック 2008」は、注がれた瞬間から色の美しさに気づく。深いルビー色で、タンニンがしっかりあるのに、アグレッシブさを感じない。非常に洗練されており、後味も心地よい。赤、白ともに、嬉しい驚きと発見のあるワイン。

会場内で出会ったおすすめの白ワインは、ペサック・レオニャンの「Clos Marsalette クロ マルサレット」。このワインは年に5千本しかつくらないという。「このワインの特徴はしっかりと熟れてからブドウを収穫すること。それから横長のステンレスタンクで熟成させて、澱とワインとが触れる割合を増やすこと。あえてバトナージュをしないことで、ふくよかな質感が生まれます」とネゴシアンのロイックさん。ほんのりとした甘みがあり、ハチミツのようなふくよかな質感がある。後味にも心地よい甘さが残る。「品種はセミヨンとソービニヨンブランが半々です。昨日の夕食会の時、この味わいはセミヨン?それともソービニヨンによるもの?ってみんなで議論してたんですよ。でも、まあ半々ですからねえ・・・」と微笑する。フォアグラのソテーや鶏肉料理、オマール海老にも合うそうだ。

[pro_ad_display_adzone id= »1569″]

赤ワインのおすすめは「Château Grand Abord シャトー・グラン・ダボール 2009」。こちらはメルロー大半で、アメリカンチェリーのような色合いがまず美しい。口に含むとタンニンがしっかりあるのに、ふんわりと溶けるように飲みやすい。非常にエレガントで女性的な美しさのある赤ワイン。「女性らしさは大切ですよ。今時ワインを買うのも女性たちですからね。」と生産者のマリー・フランスさん。こちらのシャトーは1720年から続く歴史あるシャトー。「うちのブドウ栽培はアグリキュルチュール・レゾネです。ボルドーでビオだと収穫が難しいけれど、農薬をできるだけ使わず、使う時は的をしぼって、質の良い製品を使います。昔の農薬散布とは全然違うんですよ。」こちらのワインはプリンスホテルに卸しているそうだ。

Quitter la version mobile