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ボルドーワイン収穫祭 2013 Bordeaux Fête le vin à Tokyo

11月8日から10日の週末に、東京の赤坂サカスで「ボルドーワイン収穫祭」が開催された。このイベントはボルドーで開催されている »Bordeaux Fête le vin »の日本版で、昨年に引き続き2回目の開催となる。ボルドーでは30万人もが集まるというこのイベントは、香港、ケベックなどでも開催され、世界に広がりをみせている。今年の来場者数は3日間で約3千人。ボルドーワインを愛する人にはたまらないこのイベントの認知度は、今後上がっていくに違いない。

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「ボルドーワイン収穫祭」には前売り券と当日券があり、前売り券は2500円、当日券は3000円。受付でチケットと引き換えに、家まで持ち帰れるワイングラスと「バリューボルドー」の小冊子をもらうとワインの旅の始まりだ。このイベントの素晴らしい点は、会場にある全てのワインが選りすぐられたものであること。全て日本に輸入されているワインという時点で、まず輸入業者の厳しい選別を受けている。その上、こちらで飲める「バリューボルドー」と呼ばれる約100本のワインは、600本のボルドーワインの中から10人のプロがブラインド・テイスティングで選び抜いたもの。だからこそ、並べられたワインを漠然と選んでみてもハッとする味わいに出会う確率が高いのだ。

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会場の屋外広場には、ボルドーの地域ごとの特徴が味わえる6つのブースが広がっている。「爽やかな辛口白とコクのある辛口白 ヴァン・ブラン・セック」、「気軽に楽しめる赤 ボルドー&ボルドー・シュペリウール」、「しなやかで豊満な赤 サン・テミリオン、ポムロール、フロンサック」、「エレガントで重厚な赤 メドック&グラーヴ」、「コスト・パフォーマンスの高い赤 コート・ド・ボルドー」それから「心癒される甘口白 スィート・ボルドー」。ボルドーならばやっぱり赤を楽しみたい、という人はもちろん多く、メドックやサン・テミリオンのブースにはいつも行列ができている。会場内には500円から楽しめるフランス風のおつまみも。チーズの3種盛り合わせ、鶏のロースト、パテ・ド・カンパーニュなど、マリアージュを楽しむのにも最適だ。友人や家族と連れ立ってワインを楽しむ人たちの中には、一人で熱心にワインの飲み比べをする人もいる。来場者の中にはワインに熱心な人も多いようで、ステージで開催されたボルドーワインクイズでは、講師の方があまりの正答率の高さに困惑する場面があったほど。

赤ワインで有名なボルドーだが、この10年でボルドーの白の質も非常に向上したという。イトーヨーカドーや東急ストアなどで目にする白ワインの「Baron de Lestac バロン・ド・レスタック 2011」をいただくと、非常にスッキリしていてフルーティ。飲むだけでさわやかな気分になれるので、日本の暑い夏や気分の落ち込んだ時にもよさそうだ。赤でハッとさせられたのは、オー・メドックの「Château Cambon la Pelouse シャトー・カンボン・ラ・ペルーズ 2007」。ブラックチェリーやカシスの香りが高く、ほんのりとスモーキー。タンニンがしっかりしているのに滑らかで飲みやすい。後味も深みがあり、ついもう一口飲みたくなってしまう赤ワイン。最後には貴腐ワイン、と思っていたらこちらのブースはいち早く閉まっていた。Sweet Bordeauxという名で貴腐ワインを若い世代に広めようとして様々な試みを行うボルドーの生産者たち。先日香港で開催されたワインイベントでも非常に人気を博したそうだが、東京でも全てのボトルが早くも空になってしまった。これを機に、ボルドーの赤、白ワインだけでなく、貴腐ワインもより一層私たちの身近なものとなっていくことを期待したい。

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