コート・デュ・ローヌのワイン産地は南北に大きく分かれており、南と北では味わいや生産方法も異なっている。南部は赤の場合、いくつかのぶどう品種をアッサンブラージュするのに対し、北部はシラーのみを使用。シラー?あのコショウの香りでパワフルな?とあなどることなかれ。ローヌ北部のシラーは計り知れない魅力に満ちている。力強そうなイメージとは裏腹に、驚くほどのエレガントさと柔らかさをあわせ持ち、鴨から子羊、ジビエに至るまで、どんな肉料理もより豊かで味わい深くさせてしまう。北部でも特に高品質でコストパフォーマンスの良さで知られるAOCサン・ジョセフ。今後のワイン選びのために、是非この名を覚えていてほしい。
ローヌ北部ではネゴシアンの役割が重要だ。パリのワインショップでローヌ北部のワインを探すと、ネゴシアン名が書かれているものが半数以上を占める。もともとネゴシアンは農家が生産したブドウを購入するか、醸造されたワインを樽で購入し、ネゴシアンの名前で瓶詰め、販売する形をとっていた。次第にネゴシアンはその経済力を活かしてより大きな役割を担うようになっていく。南北に長く広がる産地の中で、客観的で広い視点を持ちながら、上質な畑を見極め、購入するのも、世界に向けてこの産地の名を広めていくのもネゴシアンの役割だ。最近ではネゴシアン自体が巨大な生産者のように、畑を持ち、ブドウ栽培から深く関与する形が増えている。
ジャブレのワインが味わえるビストロ
VINEUM ヴィネウム
25 Place du Taurobole, Tain l’Hermitage
04 75 09 26 20
ワイン付メニュー 30€〜
前菜、メイン、デザート
レストランはランチのみ営業