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ボルドーワインでマリアージュを楽しむ会

11月11日、虎ノ門のアンダーズ東京にて、料理研究家の平野由希子さんとボルドー・インターナショナル・エデュケーターの米野真理子さんがナヴィゲートする「ボルドーワインでマリアージュを楽しむ会」が開催された。

ボルドーワイン委員会の方による最新のボルドーの状況説明の後は、平野さんによるデモンストレーション。合わせて提供される6種のボルドーワインはどれも2014年のバリュー・ボルドー100本に選ばれたもの。米野さんのテイスティングコメントに耳を傾けながら、6種のタルティーヌとの組み合わせを楽しんだ。

bordo_cook3 ボルドーワインといえば重厚な赤で、しっかりした料理に合わせるというイメージが強いだろう。とはいえボルドーでは赤だけでなく、ロゼや発泡性ワインのクレマン・ド・ボルドー、それに甘口白の貴腐ワインまで生産しており、意外と多様性に富んでいる。今でこそ生産量の約9割が赤ワインだが、1969年までは白ワインが赤ワインの生産を上回っていたそうだ。その多様性を伝えるために、今回セレクトされた6種のワインのうち赤は2種類のみで、あとは白のクレマン、辛口の白、貴腐の白、それからロゼが選ばれた。
ボルドーワインとのマリアージュというと、自分でするのは難しいと思われがちだが、タルティーヌならお手軽だ。タルティーヌはオープンサンドのようなもので、パンの上にお肉や簡単なサラダをのせるだけで華やかな雰囲気になる。マリアージュを成功させるコツは「そのワインのテイスティングコメントに出てきそうなフルーツやハーブを料理に加えること」と平野さん。

わりとこくがあるボルドーの白、「バロン・ド・レスタック」には洋梨と生ハムのタルティーヌ。ロックフォールチーズと洋梨、くるみを和えて、バターを塗ったパン・ド・セーグルにのせ、その上に生ハムをのせて出来上がり。とろりとした食感が、「バロン・ド・レスタック」にも、より一層こくがある甘口のソーテルヌ「シャトー・オー・モンテイユ・グラン・レゼルヴ」にもよく合っている。フルーティな香りでラズベリーやざくろのような味わいの、さっぱりした辛口ロゼ「レザマン・ドゥ・モン=ペラ・ロゼ」には、ホロホロ鶏とざくろのタルティーヌ。たしかにワインの味わいと共通するフルーツが1つでも入っていると、相性が良く、軽やかですっと食べられる。

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近年のボルドーはワインのみならず、造り手の世代にも変化があり、25~35歳の若手が活躍しているという。ボルドーに育ち、ブドウ栽培や醸造学を学んだ者達が海外で経験を積み、またボルドーに帰ってくる。新しいアイデアに満ちた彼らは自分たちの価値観をワイン造りの現場に取り入れ、チョコレートとともに楽しむテイスティングや、アッサンブラージュ体験のできるシャトー見学など、様々な試みを実践中。重厚で伝統的な面だけでなく、モダンで軽やかな一面もある。刻々と変化し、新しい試みに挑戦していくボルドー地方。ワインツーリズムにもかなり力を入れているので、フランスに行く際は是非旅程に組んでみてほしい。

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