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ドメーヌ メゾン ペール・エ・フィス Domaine Maison Père & Fils

ヴィニュロン・アンデパンダン AOCシュヴェルニィ、AOCクレマン・ド・ロワール

ジルベール&ガイヤールワインマガジン 金賞ワイン

フランスワイン生産地の一つロワール渓谷。ワイン生産量はフランス第三位。ボルドーやブルゴーニュは
ワインの名産地としてよく知られているけど、ここロワールはどんなワインを生産しているのでしょうか。

首都パリから車で南下してたったの2時間で幅広いロワール渓谷のワイン生産地の一 部、トゥーレーヌ地区に着きます。この地区を通るロワール河流域はユネスコ世界遺産の指定地区でもあり、シュヴェルニィ、シュノンソー、シャンボール、ブ ロワ、ショーモン・シュール・ロワールなどロワール古城の中でも有名な城が点在します。

ロワールワイン生産地は全体を4つの区画に分ける事ができ、其々気候も違いワインの特徴にも大きな違いがあるので多彩なワインが存在する事で知られていま す。ここトゥーレーヌ地区はソーヴィニヨン・ブランから造られるフルーティー な白ワインが優秀でとても親しまれています。この地区では約25のAOCが存在しますが、その中でも注目のアペラシォンがシュヴェルニィです。

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1993年にAOCに昇格したアペラシォンであり、名前の由来はロワール古城のシュヴェルニィ城から来ています。
フランス王狩猟のソローニュの森に建ち、左右対称で統一がとれた端正で優美な古典様式のロワール城館の中でも屈指の美しさです。またベルギー漫画家エル ジェのあの「タンタンの冒険旅行」シリーズの中でハドック船長とネストルが住むムーランサール城もこのシュヴェルニィ城がモデルとなっているのです

 そこで今回紹介したいのがこのアペラシォンの生産者の一人、ドメーヌ・メゾン・ ペール・エ・フィス。AOCシュヴェルニィの生産地の中心、ロワール大河の南側ブロワからモンリシャーの間のサンバンというコミューンにあり、ロワール古 城に囲まれています。大自然、ユネスコ世界遺産に登録されたロワール河中部とシェール河に挟まれていて大陸
性気候と海洋性気候が交差する非常にバランスの取れたクリマは、温暖で天候が良く雨量も少ないのでブドウ栽培に上手く作用しています。

 20世紀初頭アルフォンス・ピノンがこの地でワイン造りを始め100年以上経った現在、彼の子孫であるジャン・フラ ンソワ・メゾンによって営まれています。約70ヘクタールのブドウ畑を所有し、年間で約40万本のシュヴェルニィワインを生産。アペラシォンの生産量の中 では重要な量を占めています。生産の50%は白ワイン用のソーヴィニヨン・ブランとシャルドネを栽培、残り50%は赤ワインとロゼワイン用にピノ・ノワー ル、ガメイ、カベルネ・フラン、コー、そしてピノドーニを栽培しています。

土壌は若干小石を含んだ粘土石英質土壌です。区画は傾斜も少なくこのタイプの土は柔らかく水はけも良いので春先にはいち早く温暖化する長所を持っていま す。そして繊細で素晴らしいアロマを放つワインを生み出します。ブドウ畑は葡萄の品質を最優先に夏の葡萄摘房、葉落とし、葡萄の枝を高い位置に固定するな ど、収量を調整して作業が行われ、テロワールと環境を最大限に尊重した減農薬・テラ・ヴィティス農法を取り入れています。

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 ドメーヌの代表作、シュヴェルニィ白ワイン、キュべ・レヴェラシォンは全区画でも 一番葡萄樹齢が古い区画から収穫されたソーヴィニヨン・ブランとシャルドネのブレンドによって造られています。デリケートなブーケですが香りが高くカシス や西洋なしやカリンなど成熟した果実の思わせてくれます。調和がとれ芳醇で余韻も長くアスパラガスのアントレや鯛のオーブン焼、ヤギのチーズなどと一緒に 楽しめます。このキュべはコンクール・モンディアル・ド・ブリュッセル2012で銀賞を取りました。

口当たりのまろやかなシュヴェルニィ赤ワインはピノ・ノワール、ガメイ、コーの葡萄 をブレンドした成功作であり、深く綺麗な 色調を持っています。完全に成熟した赤い果実とシナモンの繊細なアロマ、そして18ヶ月間樽熟成した木やバニラの香りを感じます。子牛の肉料理や野菜のタ ルトなどと合います。その他、デリケートなアロマでフルーティーな辛口のロゼ、アーモンドの花のアロマを持ちフレッシュなブラン・ド・ブラン、100% シャルドネから造られた素晴らしいAOCクレマン・ド・ロワールなども生産しています

ドメーヌ・メゾンはこれらのワインを紹介する為に今年初めて日本へビジネスパート ナーを求め、4月9日東京でフランス農水省フラ ンス食品振興会ソペクサ主催の「フレンチワイン・トレードショー」に参加し日本初上陸を遂げます。(詳しくは別記事「日本でみつられるパリ」をご覧下さ い)ロワールが生み出す素晴らしいワインという産物が日本消費者を魅了出来るよう願っています!

 パリから少し足を伸ばして「フランスの庭園」とも呼ばれるロワール渓谷の自然や古城の景観を満喫しに来た際には、フランスの歴史や文化、芸術、そして大自然に浸りながら現地のワインを嗜んでは如何でしょうか。なんて素敵なんでしょう!

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