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ラングドック地方 シャトー・ド・フロジェルグ Château de Flaugergues

モンペリエ市街からほんの少し離れたところに、別世界のような場所がある。プラタナスの葉がさわさわと揺れ、木陰にはレストランのテラス席。その裏手に広がる巨大な庭園には、世界中の植物や竹林、それから五感の庭がある。
ここは17世紀末からあるというシャトー・ド・フロジェルグ。現在はピエール・ド・コルベールさんと息子さんが中心になって経営している。「40年前に私たちがここに来たときに妻と決めたことがあるんです。ワイン生産者がすべきこととは?人に喜びを与えること。私たちは美しいものと美味しいものの2つを通してそれを実現しようと決めたんです。どうです、このシャトーと噴水の眺め、美しいと思いません?それから美味しいものは、ワインの試飲だけでなく、3年前には素晴らしいシェフと出会ってレストランを開くことができました。今ではワインとともに食事を楽しめるようになったんです。」

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庭を案内しながら「五感の庭はね、テイスティングの前に五感を開くための場所。それにカシスの香りって言ったって、実際にカシスを食べたことがなかったらわからないでしょう?だからここでは実際にその味を知れるんです」と教えてくれる。様々なアイデアが頭から溢れるピエールさん。歴史的建造物に指定されているシャトーはワイン関係の古書や芸術品が揃い、彼の資料を見にくる研究者もいるそうだ。

尽きることのないアイデアと実現力でここを唯一無二の場にしていく彼。このシャトーにはレストラン、お庭の他にも試飲室、ショップ、企業に貸し出し可能な会議室まであるという。「うちで会議して、それが終わったらレストランの美味しいご飯とワイン。隣にホテルがあるから宿泊だって可能です。結婚式にも使われますよ。」

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開放感漂うレストラン、FOLIAのテラスで白ワインの「キュヴェ・ソムリエール・ブラン Cuvée Sommelière」をいただく。ほんのりとアーモンドの香りで、さわやかな香りが口一杯に広がってくる。とてもさっぱりして飲みやすく、洗練された魚料理とも非常によく合う。上品な料理とともに、この場で造られたワインを味わえる。プラタナスの木の下で南仏のバカンス気分に心地よく浸れる場所だ。


併設された試飲室兼ショップでお話を伺うと、こちらのワインは輸出が80%を占め、フランス国内向けは少しだそう。シャトー・ド・フロジェルグは、今やレストランやプロ向けには興味がないという。責任者の女性によると「パリで売るのは本当に労力がかかるんです。レストラン向けだと安く売らないといけないし、扱ってもらえる量も決して多くありません。私たちのワインを愛してくれるお客さんにこちらに来てもらって販売する方がよっぽど心地いいですよ。」一般の人に開放されたシャトー・ド・フロジェルグでは、南仏の太陽の下、のんびりとワインと散歩を楽しめる。モンペリエ観光の際にちょっと足を伸ばしてみては?

シャトー・ド・フロジェルグ  Château de Flaugergues
住所:1744 Avenue Albert Einstein
Quartier Millénaire 34000 Montpellier
電話:04 99 526 637
サイト:http://www.flaugergues.com

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