フランス、シャンパーニュ地方のワイン生産の歴史は古く、2千年前にローマ人達がブドウの木を植えたのが始まりだ。では発泡性のシャンパーニュを生み出し たのは?ブルゴーニュで偉大なワインを造り出していった修道僧同様に、シャンパーニュでもドン・ペリニョンという修道僧(1639−1715)が活躍。彼 は醗酵の仕組みを習得し、糖分を含んだ門出のリキュールを加えることで発泡を促した。特にドン・ペリニョンの功績としては、最良の白ワインを生み出すため に黒ブドウ(ピノ)と白ブドウ(シャルドネ)を圧搾機でアッサンブラージュしたことが挙げられる。アッサンブラージュというのは醸造家の崇高な行為だとい える。
とはいえ、18世紀にフランスの貴族たちがシャンパーニュを賞賛するより早く、このワインが成功をおさめたのはロンド ンでのことだった。イギリス人達は発泡性のシャンパーニュの発明に一役買っていた。彼らはシャンパーニュ地方で大樽に入った状態のワインを購入し、自ら瓶 詰めしていた。圧がかかっても割れにくい、頑丈なガラス瓶を用い、コルクで栓をすることで、発泡性ワインが入っても瓶が割れなくなったのだ。この方法をド ン・ペリニョンが受け継いだ。
ドン・ペリニョンがシャンパーニュを発明したオートヴィリエの修道院は現在モエ・エ・シャンドンが所有。