どうやったら美味しいワインを見つけることができるのだろう?同じお金を出すのなら、できるだけ失敗せずに当たりのワインに出会いたい。ワイン好きなら誰もがそう願うだろうが、その1本を当てるのは至難の技だ。
そんな人たちのために4千円以下でおすすめできるボルドーワイン100本を選出するのが「バリュー・ボルドー」という試みだ。今年も10名のテイスターによって500本以上のボルドーワインの中から100本が選ばれた。試飲会会場にはバリューボルドーのみならず、輸入業者のおすすめボルドーが所狭しと並んでいる。ボルドーのオンパレードが続く中、これは、と思ったワインをご紹介したい。
まずバリューボルドー2016の白ワインでおすすめしたいのが「Dourthe Numéro 1 Blanc ドゥルド・ヌメロ・アン・ブラン」。こちらはスッキリした口当たりだが深みがあり、生牡蠣を食べた後のようなほんのりと海を感じる味わいがある。それもそのはず、この白ワインは、牡蠣の名産地ボルドーで、牡蠣に合わせるワインを作ろうとして生まれたものだという。さわやかだけれども上質な深みがあり、パリのブラッセリー名物、生牡蠣のエシャロットソースに抜群に合いそうだ。こちらは大きめの店舗のヨーカドーで扱いがある(2700円程度)。ドゥルトは「Dourte b Bordeaux Rouge ドゥルト b ボルドー ルージュ」という低価格の赤も造っている。こちらは一口飲めば「さすがドゥルト。間違いない」といった感じで、ボルドーらしさがしっかり味わえる。困った時に是非おすすめしたい一本で、OKストアなどでも手に入る(1300円程度)。
バリュー・ボルドー2016の赤はといえば、やはり値段が上がっていくほど味わいも素晴らしくなるのは仕方ないようで、3千円〜4千円というカテゴリーに分類されている「Château Cap de Faugères シャトー・カプ・ド・フォジェール」はさすがボルドーという味わい深さ。メルローが85%ということで、甘い香りで非常にまろやか。深く包み込んでくれるようなあたたかさがある、いつまでもじっくりと味わっていたいワイン。(4千円程度)
バリューボルドーではないものの、ボルドーの深みに気づかせてくれたのがジャン・リュック・テュニヴァン氏が造る「Bad Boy バッド ボーイ」と「Domaine Virginie Thunevin ドメーヌ ヴィルジニー テュニュヴァン」。「バッド ボーイ」は軽妙なラベルと名前が印象的だが、その印象とは裏腹に、パンチの効いた味わいが口いっぱいに広がる驚きのあるワイン。こちらはフルボディでしっかりしているので、男性に好まれさそうだ(4千円程度)。それに対して「ドメーヌ ヴィルジニー テュニュヴァン」は、やわらかくて非常にエレガントなワイン。ボルドーらしい深みがありながらも上品さがあり、女性に愛されそうな赤ワイン(3千円程度)。どちらも銀座の東急プラザにある、TOKUOKA WINE & GOURMET GALERRY GINZAで扱っている。
バリューボルドー2016に選ばれたワインは、丸い金地で2016 VALUE BORDEAUX 100と書かれたものが目印となる。ワインで残念な思いをしないためにも、このマークを見つけたら是非手に取ってみてほしい。