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フランス農業多様性の終焉 La fin de la diversité se retrouve dans l’agriculture française

食品産業の論理は、フランスの農業にも浸透し、フランスでは生物多様性の縮小が問題となっている。カナダのマッケインという世界最大の冷凍フライドポテトの会社は、フランス北部の農民たちと協定を結び、結果として、農民は同じ品種のジャガイモを植えるはめに。何千ヘクタールもの畑には、マッケインによって独占されている2種類の品種、サンタナとイノベーターだけが植っている。実際、フランスのどこに行っても小さな農地は消えつつある。大きな耕作地は、1つの耕作方法しか用いないように指定されている。こうした例はパリ近郊の地方で特に顕著だ。以前のイル・ド・フランスは、どんな果物や野菜でもとれる非常に豊かな土地だった。今日では、穀物用の大きな耕作地しか残っていない。

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ヤニック・アレノのような偉大なシェフが新しい店の名前を「テロワール・パリジャン」という名にし、イル・ド・フランスの仔羊や、アルジェントゥイユのアスパラなど、イル・ド・フランス産の素材を提供しているとはいえ、これらはあくまでも副次的な産物だ。パリ周辺では、農地の93%は大規模栽培にあてられている。これが農業による品質の悪い水の問題を引き起こし、巣のための樹を見つけられなくなった鳥達は姿を消していった。イル・ド・フランスで有機栽培にあてられた農地は全体の1.18%に過ぎず、フランスの20地方中19位。フランス南西部でも、トウモロコシ栽培の拡大とその副産物である鴨の飼育によって、同様のことが起こっている。この地方はトウモロコシ用に全ての水をくみ上げるために干上がり、農薬のせいでミツバチも姿を消しつつある。この10年で、蜂蜜の生産量は30%も低下している。

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