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パリ サン=ジェルマン・デ・プレの酒飲みマラソン Marathon des Leveurs de Coude

2011年5月23日、サン=ジェルマン・デ・プレの伝説となっていた「酒飲みマラソン」 « Marathon des Leveurs de Coude »が開催されました。

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このマラソンは「フェスティバル サンジュ=ジェルマン(サン=ジェルマン・デ・プレが猿になってしまうというお祭)」の企画の1つで、小説家でサン=ジェルマン・デ・プレをこよなく愛したアントワーヌ・ブロンダンに捧げられています。企画をしたのはこの界隈の、笑うことが大好きな住民たちで、作家やワイン農家やビストロの主人も混じっています。

このマラソンは42kmを走る代わりに、サン=ジェルマン・デ・プレという地区にある42軒のカフェやビストロを巡り、店の前に設置されたスタンドに立つギャルソンにワインを注いでもらって飲み歩くというものです。つまり、42杯も飲むっていうこと?!私も初めは耳を疑いました。そう、42杯も飲むんです!とはいうものの、普通のグラスではなく、ワインをテイスティングするときに使う3clのカップを使うので、一人あたり計ワイン2本くらいに相当するそうです。けれどもよく見てみると、行く先々のカフェでは立ち止まってあえてビールを注文する人たちが!一体どれだけ飲むんだと思いますが、今日ばっかりは酔っぱらって陽気に騒いでなんぼのお祭りです。そんなわけで「酒飲みマラソン」はなかなかパリ市からの開催許可がおりないそうで、パリでもサン=ジェルマン・デ・プレでしか開催されていないそうです。

このマラソンは平日開催だったにも関わらず、19チームが参加しました。ほとんどの人たちは仮装していて、炭坑夫や猿や兵隊、アヒルやドレスのような格好の人たちまで、チームごとに色んな服装になっていました。そんな彼らはこの界隈のビストロのシェフだったり、ラグビーチームのメンバーだったり、芸術家だったりフランスの南からやってきたワインなどの生産者だったりするそうです。


スタート地点のカフェとなっていたのはサン=ジェルマン・デ・プレ駅前のカフェで、それから彼らはリップ、フロール、ドゥ・マゴなどの有名カフェに行き、観光客たちの目を丸くさせながら、ワインを飲みつつ陽気な会話を楽しんでいました。普段は静かで落ち着いた雰囲気のただようサン=ジェルマン・デ・プレのカフェに、急にクロマニヨン人の格好をした集団や楽団などが現れて、カフェのテラスでお茶をしていた人たちは何事かと笑いながら見ています。それから5時間、サンジェルマンは酔っ払いで陽気で笑いの溢れる人間味溢れた地域になっていきました。そう、サン=ジェルマン・デ・プレって、今でこそシックな地区ですが、もともとこんな雰囲気があったはずなんですよね。そんなことを思い起こさせてくれたとっても陽気なお祭りでした。こんなのあり?ということをしでかす彼らの写真をぜひ笑いながらご覧下さい。

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