フランスには300種を超えるチーズがあるが、その中でもトップの生産量を誇るのがハードタイプのコンテチーズ。コンテはアルプスに近いフランス東部のジュラ山脈一帯で1000年前から作られている歴史あるチーズ。コンテは直径約60cm、高さ10cmもあり、1玉つくるために約400リットル、つまり牛乳パック400本分ものミルクを必要とするという。牛乳の良さが凝縮したコンテは栄養価も高く、フランスでは医療従事者たちが骨粗鬆症予防に勧めているほどだ。
途方もない量のミルクを必要とするコンテチーズは、昔から酪農家たちが協力しあってつくる伝統があり、現在でも酪農家、チーズ職人、熟成士が一緒になって品質の高いチーズづくりに努めている。白くて柔らかく、フレッシュなできたてのチーズは4ヶ月から2年程度の長い熟成期間を経て、みっちりと硬くなり、ナッツやスパイスのアロマのするコンテチーズへと変化する。
そんなコンテの魅力をより多くの人に知ってもらうため、コンテチーズ生産者協会は東京のAfternoon Tea LOVE &TABLE 表参道にて、11月16日(木)から30日(木)まで「コンテチーズフェア」を開催する。提供されるのは以下の3つの特別メニュー。
「コンテチーズとじゃがいものグラタンプレート」は、フランスで愛されているジャガイモのグラタン・ドフィノワに、8ヶ月以上熟成のコンテチーズをたっぷりかけたてコクを出したもの。ラタトウィユとショートパスタのデリ、グリーンサラダとフレンチプレート仕立て。(税込1408円)
Afternoon Tea LOVE &TABLEの人気商品、サラダライスをコンテ風味に仕立てた「サラダライス コンテチーズとハーブチキンの麦みそドレッシング」は、タラゴンの香るローストチキンに、12ヶ月以上熟成のコンテチーズ、白いんげん豆のデリ、かぼちゃ、ビーツを合わせ、甘酒と麦みそを使ったオリジナルドレッシングで仕上げた一品。しっかり混ぜ合わせると、同じ発酵食品である麦みそ、甘酒のドレッシングとコンテの塩気が絶妙に合う、非常によく考えられたメニュー。栄養もとれて、スープもついているので、ランチにぴったり。(税込1188円)
看板商品のクレープも、「コンテチーズと栗、はちみつのクレープ」として登場。ライ麦粉とタピオカ粉を使った生地の間に12か月以上熟成のコンテをはさんで焼き上げ、栗の渋川煮やオーガニックはちみつと合わせたもので、甘じょっぱさが楽しめる。クレープの上からもコンテを削ってかけてあり、ほっこりする優しい味わいで食べやすく、紅茶とも非常によく合っている。(税込1320円)
コンテというとそのままカットしてワインやパンに合わせがちだが、実はこのように多様な使い道があり、料理の味わいをより際立たせる力を持っている。Afternoon Tea LOVE &TABLEは表参道駅からも3分程度。近隣に立ち寄った際には、ぜひコンテの魅力に触れてみてほしい。
by Miki IIDA
コンテチーズフェア
11月16日(木)〜11月30日(木)
Afternoon Tea LOVE & TABLE 表参道
東京都渋谷区神宮前4−3−2
03-6447-1411
営業時間10時〜19時