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真のフランスに触れるなら ヌーベル・アキテーヌ地方

9月20日、東京ステーションホテルにて、ヌーヴェル・アキテーヌ地方の記者発表会が開催された。フランス南西部に位置するこの州は北海道と同じほどの面積をもつ。ボルドーワインだけでなく、アルカッションの牡蠣やフォワグラ、鴨をはじめとする美食の地として知られ、年間3000万人の旅行者のうち、2600万人が国内の旅行者という、フランス人に愛されているデスティネーションだ。

歩行者空間化が進むボルドーには素敵な広場が多い

ヌーヴェル・アキテーヌ地方の州都であるボルドーは、都市改革に成功した地としても知られており、2007年には中心市街地が世界遺産に登録され、2015年にはヨーロッパのベスト・デスティネーションを受賞した。世界で最も有名なワイン産地であるのに、長年ワインについてしっかり学べる場所に欠けていたボルドーだったが、2016年にはついにワイン博物館をオープン。ここではボルドーワインだけでなく、世界のワインについて五感を通じて学べるようになっている。

ワイン博物館は、今年展示をリニューアルしたそう

また、コロナ禍では新感覚のミュージアム「ヴァッサン・デ・リュミエール」をオープンし、ボルドーに新たな目的地が誕生。こちらは第二次世界大戦中のドイツ軍の基地を再開発したもので、船のドッグの水面や壁全体に美しい映像を映し出し、没入型で独特のアート体験ができるミュージアム。

壁と水面が巨大なスクリーンなため、没入感がすごい

近年ではこうした複製画を映し出すミュージアムがパリをはじめ世界に存在しているが、「ヴァッサン・デ・リュミエール」は水面部分が圧倒的なため、そこに映し出される映像が非常に幻想的でいつまでも立ち去れない。2024年2月からはゴッホの展覧会が開催されるという。この2箇所はボルドーに行くなら是非とも訪れてほしい場所だ。ボルドーはパリ、モンパルナス駅からTGVで約2時間。

どこまでも幻想的に映像が映し出される

ヌーヴェル・アキテーヌ地方には、ボルドーだけでなく、ドルドーニュ、ビアルリッツ、リムージュ、バイヨンヌなど、多様な目的地が存在する。ドルドーニュはフランス人に愛されているデスティネーションであり、渓谷やシャトーも多く、特に有名なのがラスコーの洞窟だ。ラスコーは第二次世界大戦中に、4人の少年によって偶然発見された先史時代の絵画が描かれた著名な洞窟。こちらは1960年には公開が終了したが、現在では立派な複製によって洞窟内部の雰囲気が体感型で味わえるようになっており、年間40万人以上が訪れる。「ラスコーを訪れるのは先人たちとつながることだ」とSemitour Lascaux代表のアンドレさん。

ラスコーの洞窟見学 © Dan Courtice

また、クルーズ県にあるオービュッソンという人口3500人の小さな街はタピスリーで有名で、ユネスコの無形文化遺産に登録され、2016年には国際タピスリーセンターをオープン。こちらは15世紀から最近のものまで、多岐にわたるタピストリーを所蔵し、展示のみならず織士の育成にも力を入れている。その一環として、宮崎駿監督の映画をモチーフにした超大型のタピスリーも製作しており、「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などの迫力あるシーンを色とりどりの糸を使い、それぞれ約1年ほどかけて完成させている。

タピスリーを織るには膨大な手間暇がかかるものの、裏返しの状態で織っていくため、完成するまで表面がどうなっているのか見えないというから驚きだ。完成セレモニーはパリのケ・ブランリー美術館などでも開催され、日本でも近いうちに展示される予定だそう。

日本で人気のカヌレはボルドーの特産品。できたてのものをその日のうちに食べるものだそう。

ワインだけでなく、美食の地であり、自然や文化遺産にも恵まれているヌーヴェル・アキテーヌ地方は、フランスで最もユネスコの世界遺産が多い地方。パリはもう何度か行ったという方は、ぜひ次の旅先に、真のフランスが味わえるヌーヴェル・アキテーヌ地方を選んでみてはどうだろう。

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