文学賞の中で最も新しいのが、1998年に現れたウェプレール賞です。先駆者たちと同様、パリジャンとして、 ウェプレールはモンマルトルという特徴があること、またその独自の遺産によって、ひとつの文学史を形作っています。ウェプレールは、右岸の最後の独自性を 保った大きなブラッスリーです。ここは、『クリシーの静かな人々』の作者である、小説家ヘンリー・ミラーの避難所の1つだったのです。
モンマルトルで本屋を営む女性とウェプレールの主人、ミッシェル・ベシェールによってつくられたこの賞は、たちまちパリの人達の文学生活の一制度となりました。