この有名なタルトを、19世紀に多少偶然にも発明したのは、キャロリーヌとステファニー・タタンという、フランス中央部でレストランをしていた二人の姉妹。この姉妹のうちの一人が。リンゴのタルトを火のついたかまどの中に入れたまま、うっかり忘れてしまったのです。彼女はそうしてキャラメルがかかってしまったリンゴを捨てずに、リンゴがこれ以上焦げないようにと、その上にまたタルト生地をのせ、再びかまどに入れました。
その偶然が大成功だったというわけです!そして、有名な料理批評家のクルノンスキーが、1926年にこれを「タタン姉妹のタルト」と呼んだのです。ビストロでは、タルト・タタンはたいてい生クリームかバニラ・アイスが一緒に添えられます。