11月22日、東京、汐留の東京ガススタジオ「厨BO!SHIODOME」にて全国イタリア料理コンクール2018が開催された。これは世界中で開催されている「イタリア料理週間」の一環で、今年で9回目となる取り組みだ。全国のイタリア料理のシェフ56名の中から、ファイナリストとして選ばれた8名が緊張した雰囲気に包まれて決勝戦を行った。
各自の持ち時間は1時間きっかりで、テーマに沿った1品と、パスタを使った1品を作り、通常の盛り付けと審査員用の紙皿の盛り付けまで完了させる。コンクールは前半4組、後半4組という順番で、スタートの合図とともに各自真剣な表情で素早く料理に向かっていった。猪の肉を勢い良くカットし、色とりどりの野菜をリズミカルに刻んでいくシェフ、彩り豊かなソースを時間をかけて作っていくシェフなど、各自の料理の仕方は様々だ。イタリア料理とはいえ、創造性も重視されるコンクールであり、穴子やウニ、サンマやうなぎなど、日本的な食材もふんだんに使用されていた。
イタリア料理は世界中に広がりをもち、イタリア料理週間は世界中で開催されている。とはいえ日本は他の国に比べてイタリア料理の質がとても高いのが特徴なのだという。日本にある旬の食材とイタリアの伝統的な調理法を合わせながら独創的な料理に挑戦していくシェフたちと、それを促し、応援してくれるまわりの環境が存在すること。パスタやピザ、ワインだけにとどまらないイタリア料理の幅の広さ、懐の広さを垣間見させてくれた1日だった。