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蒸留酒メーカー コンビエ家の物語 – Distillerie Combier

ジャン・バプティスト・コンビエ(1809~1871)は、ブルゴーニュ地方のブドウ農家に生まれ、1834年にソミュールに飴菓子屋をオープンしました。顧客にとても愛されていた、アメやチョコレートに含ませるリキュールから始まって、蒸留器を使ったアルコールやリキュールの腕を磨いていきました。この時代、彼は有名な「トリプル・セック」という、ハイチ産の甘苦いオレンジベースのリキュールを製造します。今日でも、このレシピは変わらず、世界中のバーテンダーに重宝されています。1848年に彼はソミュールの中心に現在の蒸留酒工場を建設します。彼がそこで始めたことは、後にコンビエを評判にする、新しいレシピの開発でした。「トリプル・セック」はソミュールブランドとして日本でも販売され、日本の最高級のパティスリーでも使用されています。

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ジャン・バプティスト・コンビエは共和主義者で、第二帝政のナポレオン3世に対し、公然と反対の立場をとっていました。1853年、彼はナントに投獄されてしまいます。そんな中、獄中で出会った『健康の手引き』の著者、ラスパイユ医師(パリの美しいラスパイユ大通りは彼の名前をとったもの)から、健康によい食後酒のレシピを教えてもらったのです。ジャン・バプティストはそのレシピを改良し、「レリクシール・コンビエ」が誕生します。彼の息子、ジャン・コンビエは、まだ見ぬ植物を求めて世界中を旅しました。彼の事業は成功し、彼はソミュールの市長にまでなりました。経済面での失敗の後、蒸留酒工場のオーナーは1930年代に替わります。

2001年からは、ソミュール地方出身のフランク・ショワンヌがこの会社を経営しています。今日では、コンビエはリキュールだけでなく、アプサントやパスティス、シロップやフルーツ・リキュールも製造しています。バラの花びらを浸し、シロップを加えて作ったバラのリキュールは、そのまま食後酒としても、キールとしても楽しめます。このバラのリキュールはどんなチョコレート菓子にも合い、まさに至福の味わいなのです

工場見学に是非どうぞ

ロワール渓谷にお越しの際は、是非ソミュールで足をとめて、コンビエのリキュール工場にお越し下さい。ここでは、ぐねぐねまがった蒸留器(その中にはエッフェル塔を設計したエッフェル氏のサインが入りのものも)や「エスプリ」貯蔵庫が、コンビエの製造方法の記憶を残しています。ここでは150年以上前から、果物浸けと、アルコールを混ぜた果物の皮の蒸留が行われ、それが「トリプル・セック」の原材料となっています。

見学時間のご案内

4、5月~10月:火曜~日曜日 10時半、14時半、16時半
6月、9月: 毎日10時半、14時半、16時半
7、8月: 毎日 10時半、12時、14時半、16時、17時半

 

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