シャンパーニュ地方におけるビオ
有機栽培のシャンパーニュはかなり少数派とはいうものの、状況は現在変化しつつある。シャンパーニュは生態系を考慮しないではいられなくなっており、もはや以前のような飛行機での農薬散布は行われていない。
シャンパーニュのブドウ収穫が全て手摘みだとはいえ、収穫量の基準は他地方に比べてかなり高い。シャンパーニュが1ヘクタールあたり70ヘクトリットルを許されているのに対し、ブルゴーニュやロワールのAOCは1ヘクタールあたり45ヘクトリットルだけなのだ。
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今でも沢山の化学肥料や農薬を使用するものの、多くの協同組合のブドウ生産者は質の高い畑で撮れた良質のブドウを使おうと心がけている。
南仏のラングドック地方やプロヴァンス地方に比べ、シャンパーニュではビオへの移行はかなりの困難がつきまとう。シャンパーニュはフランスで最北に位置するブドウ栽培地域であり、日照量は少なく、湿度が高い。そのためベト病やウドン粉病が他地域よりも多く発生する。それ故、シャンパーニュはフランスのワイン生産地の中で最もビオの生産者が少ない。3万ヘクタールの栽培面積のうち、ビオは500ヘクタール以下というのが現状だ。