カマルグでお米の栽培が盛んになったのは、アンリ四世のお陰です。
16世紀末以降、この王が栽培を命じたのです。ローヌ川のせきとめに
よって19世紀末には軟水の供給が可能になり、マーシャルプランで
水利のインフラ整備に関する大規模な融資がされて、この地で集中的な
稲作が行われるようになりました。
ローヌ川からポンプで吸い上げられた水は、大きな運河へ送られて
から無数の小さな水路に供給されて、田んぼの水になるのです。
カマルグは、フランスの米生産の中心地。土地の気温差があまり
ないこと、並外れて明るいこと、ミストラルなどが米栽培に適した
気候となっています。4月から5月にかけて、水気のあるところか
乾いたところに種をまきます。この時期はとても傷つきやすい時期
なので、定期的な注意と気配りが必要です。2010年には「カマルグ米」
というIGP品質表示を獲得し、ヨーロッパ内でその価値を認められる
ようになりました。